伊豆・修善寺に佇む老舗旅館「おちあいろう」は、国の登録有形文化財にも指定された、歴史と風格を兼ね備えた名宿です。
一方で、全17室すべてが異なる意匠の客室で構成されているため、どの部屋を選べばいいのか迷ってしまいますよね。
選択肢が豊富だからこそ、初めての宿泊では特に悩みやすい宿でもあります。
この記事では、おちあいろうの客室について客室タイプ別の特徴、口コミ評価の高い人気客室ランキング、そして目的別の部屋選びのコツという3つの視点からわかりやすく整理しました。
初めての宿泊でもリピーターの方でも、あなたの旅にぴったりの一室を見つけるための参考にしてください。
おちあいろうとは|創業150年の文化財旅館の魅力

静岡県伊豆・湯ヶ島に佇む「おちあいろう」は、明治7年の創業以来多くの旅人を癒してきた日本を代表する老舗旅館です。
建物そのものが近代建築史を物語る貴重な遺産であり、大半が国の登録有形文化財に指定されています。
二つの川が「落ち合う」場所に位置することが名の由来。
かつて川端康成や北原白秋ら文豪が名作の構想を練った場所としても知られます。
創業から150年、磨き抜かれた木造建築と職人技が息づく空間は、訪れる者に日常を忘れさせる圧倒的な静寂をもたらします。
古き良き情緒を守りつつ、現代的なサウナやオールインクルーシブを融合させた姿勢は、国内外で高く評価されています。
【全17タイプ徹底比較】おちあいろう客室一覧表
全17タイプの客室詳細をまとめました。宿泊スタイルに合わせて最適な一室をお選びください。
客室比較表
| 客室名 | 広さ | 定員 | 風呂タイプ | 眺望 | 階層 / 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 別邸 石楠花 | 547㎡ | 2-12名 | 露天・内湯・サウナ | 庭園 | 3階建:一棟貸切、専用サウナ完備 |
| 青藤(あおふじ) | 82.63㎡ | 2-4名 | 源泉かけ流し内湯 | 渓流 | 2階:館内最大級の広さ、和室二間 |
| 浮舟(うきふね) | 74.07㎡ | 2-4名 | 露天風呂 | 庭園 | 1階:桜の巨木、ステンドグラス |
| 葵(あおい) | 70.39㎡ | 2-4名 | 源泉かけ流し内湯 | 庭園 | 1階:リピーター最多、床暖房完備 |
| 山吹(やまぶき) | 70.39㎡ | 2-4名 | 源泉かけ流し内湯 | 庭園 | 2階:和室二間、文豪の息遣い |
| 桐壺(きりつぼ) | 69.02㎡ | 2-4名 | 源泉かけ流し内湯 | 庭園 | 2階:宝石のようなステンドグラス |
| 椿(つばき) | 68.18㎡ | 1-2名 | 源泉かけ流し内湯 | 渓流 | 1階:テラス付、藤や新緑が美しい |
| 常夏(とこなつ) | 66.73㎡ | 1-4名 | 内湯+露天 | 庭園 | 1階:朝顔の透かし彫り、和洋室 |
| 山櫻花(やまざくら) | 66.66㎡ | 1-2名 | 露天風呂 | 庭園 | 1階:子ども可、静かな和室ベッド |
| 茜(あかね) | 66.33㎡ | 1-3名 | 源泉かけ流し内湯 | 渓流 | 1階:子ども可、テラスから川音 |
| 紅梅(こうばい) | 65.83㎡ | 2-3名 | 内湯+露天 | 庭園 | 1階:梅の透かし彫り、窓一面の庭 |
| 露草(つゆくさ) | 63.36㎡ | 1-3名 | 源泉かけ流し内湯 | 庭園 | 2階:組子細工、縁起の良い意匠 |
| 青水沫(あおみなわ) | 61.57㎡ | 1-2名 | 半露天風呂 | 渓流 | 2階:林芙美子ゆかりの「菊の間」 |
| 松風(まつかぜ) | 56.80㎡ | 1-2名 | 源泉かけ流し内湯 | 庭園 | 2階:和洋室、深緑の静寂 |
| 早蕨(さわらび) | 56.80㎡ | 1-2名 | 源泉かけ流し内湯 | 庭園 | 2階:和洋室、四季の移ろい |
| 菫(すみれ) | 47.68㎡ | 1-2名 | 源泉かけ流し内湯 | 庭園 | 1階:庭園に包まれたコンパクトな室 |
| 竜胆(りんどう) | 47.68㎡ | 2名 | 源泉かけ流し内湯 | 庭園 | 1階:北原白秋が愛した庭園の眺め |
客室タイプ別の主な分類と特徴

おちあいろうの客室は、大きく分けて以下の4つのスタイルに分類されます。
それぞれの魅力と選び方のポイントを詳しく見ていきましょう。
1. 貸切別邸(一棟貸切)
2024年12月にオープンした「別邸 石楠花」は、創業家が実際に暮らした建物を贅沢にリノベーションした唯一無二の空間です。
500㎡を超える広さに3つの寝室、専用のサウナや露天風呂を備えています。
複数家族やグループでの「特別な一日」を過ごすのにピッタリですね。
2. 露天風呂付き客室(特別室)
「浮舟」「山櫻花」「青水沫」の3室は、お部屋にいながらにしてプライベートな湯浴みを楽しめる露天風呂付きの客室です。
特に「浮舟」は桜の季節の眺望が素晴らしく、最も予約が取りにくい人気室の一つ。
自分たちだけの空間で、時間を気にせず温泉を堪能したい方におすすめです。
3. 内湯+露天風呂付き客室
「紅梅」「常夏」の2室は、源泉かけ流しの内湯と露天風呂の両方を備えた贅沢な造りです。
どちらも1階に位置し、庭園と一体化したような開放感が注目点です。
朝夕の光で表情を変える日本庭園を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせますよ。
4. 内風呂のみの客室(文化財を味わう)
「葵」や「桐壺」をはじめとする11室は内風呂のみのタイプ。
すべてに源泉かけ流しの温泉が引かれています。
おちあいろうの醍醐味である「文化財建築」の意匠が色濃く残る部屋が多く、ステンドグラスや透かし彫りといった職人技を間近に感じられるのが持ち味です。
大浴場や露天風呂へのアクセスも良いため、館内巡りを楽しみたい方に適していますね。
【口コミで選ぶ】おちあいろう人気客室ランキングTOP5
実際の宿泊者の満足度に基づき、おちあいろうが誇るトップ5の客室を紹介します。
第1位:リピーター支持率No.1!床暖房完備の安心空間「葵(あおい)」

「葵」は、おちあいろうの中で「最も失敗しない客室」の筆頭候補です。
朝、ハーブティーを片手に縁側で読書を楽しむ時間は、日常の喧騒を完全に忘れさせてくれます。
といった口コミもあり、文化財の不便さを一切感じさせないホスピタリティが魅力です。
正直、宿泊費用は安くありません。
ですが、それ以上の「心のゆとり」と「家族の笑顔」を約束してくれる一室ですね。
第2位:宝石のようなステンドグラスと気品「桐壺(きりつぼ)」

「桐壺」は、文化財建築の美しさを五感で味わいたい方のための特等席です。
建具や欄間の職人技に圧倒されること間違いありません。
「宝石のような光が差し込むステンドグラスに癒された」という声が多く、特に静かな時間を求める大人旅におすすめ。
日常から切り離された気品ある空間で、心がゆっくりと整っていくのを実感できるはずです。
第3位:渓流のせせらぎに包まれる大人の隠れ家「茜(あかね)」

「茜」は、自然の音に身を任せたいミニマリストな大人たちに選ばれています。
テラスに座り、川の音を聞きながら過ごす時間は、おちあいろう滞在の中でも最も贅沢な瞬間の一つ。
「気配りが行き届いており、静かに朝風呂を楽しめた」という口コミの通り、ホスピタリティの密度が高い客室です。
派手な設備よりも「静寂」と「清潔感」を重視したい方にとって、これ以上の選択肢はありませんね。
第4位:紅梅の庭園を愛でる情緒溢れる名室「紅梅(こうばい)」

「紅梅」は季節の移ろいを、肌で感じたい方に刺さります。
窓一面に広がる庭園は、春の梅だけでなく新緑や紅葉の季節も格別です。
「朝は鳥の声で目が覚める」という優雅な体験は、この部屋のロケーションならでは。
「連泊してじっくりと他の部屋と比較しても、やはり紅梅が一番落ち着いた」という熱狂的なファンもいる実力派の客室です。
第5位:桜の花吹雪が舞う幻想的な特別室「浮舟(うきふね)」

「浮舟」は、特別な日を最高に演出したい方のための勝負部屋です。
ステンドグラスと庭園の緑が織りなすコントラストは、まさに写真映えする美しさがあります。
と、お祝い事での利用が多いのがポイントです。
予約難易度は高めですが、その期待を裏切らない「特別感」と「圧倒的な華やかさ」がこの部屋には備わっています。
【シーン別診断】目的に合わせて選ぶならどの部屋?
ここからは、旅の目的や過ごし方に合わせて、どの客室が使いやすいかをシーン別にご紹介しますね。
特別な記念日を祝いたい → 浮舟・桐壺・山櫻花
大切な人との節目の旅には、お部屋の意匠や専用露天風呂にこだわると、より思い出深い滞在になります。
家族旅行(3〜4名)で広々過ごしたい → 葵・浮舟・常夏
荷物が多い家族旅行でも、70㎡クラスの広めのお部屋なら窮屈さを感じず、思いきり羽を伸ばせます。
小さなお子様連れで安心したい → 葵・山櫻花・茜
送迎バス(ミニバン)や館内の卓球、つり橋など、お子様が喜ぶ設備・サービスも充実しています。
グループ・複数家族で集まりたい → 別邸石楠花・青藤・山吹
大人数での滞在は、プライベート空間を確保できる別邸か、80㎡前後の二間続きの和室が快適です。
一人旅で静かに自分と向き合いたい → 茜・露草・青水沫
一人旅をメインに考える時は、視界に緑や川が入るコンパクトかつ趣のあるお部屋だと、より深い癒しが得られます。
露天風呂の有無にこだわりたい → 浮舟・山櫻花・青水沫・紅梅・常夏
お部屋での湯浴みをメインに楽しみたい時は、露天風呂併設タイプを選ぶと、滞在の満足度が格段に上がります。
おちあいろうの部屋選びで失敗しないための7つのポイント
以下のポイントを意識することで、後悔しないお部屋選びができるはずです。
- 露天風呂の有無
→ 部屋に露天風呂があるのは「浮舟・山櫻花・青水沫(半露天)・紅梅・常夏」の5室。それ以外は内風呂のみですが、すべて源泉かけ流しです。 - 就銭スタイル
→ ベッド派なら「葵・桐壺・浮舟・松風」などを。布団派なら「青藤・山吹・茜」などが適しています。 - 眺望の選択
→ 「渓流の音を楽しみたい」なら川沿い、「四季の庭を眺めたい」なら庭園側の部屋を選びましょう。 - 子連れルール
→ 全室が子ども対応ではないため、必ず「子ども可」のプラン・客室を確認して予約してください。 - 予算の活用
→ 露天付きは高価ですが、公式サイト等の「早割(30日前)」や「連泊割」を活用するとお得になります。 - 季節の連動
→ 春は「浮舟(桜)」、秋は「紅梅・早蕨(紅葉)」など、季節の植物に合わせた部屋選びが粋です。 - 早期予約が鉄則
→ 特に「葵」や「桐壺」などの人気室は数ヶ月前から埋まることも。早める計画が必須です。
おちあいろうは、一部屋ごとに趣が全く異なります。
公式サイトの客室写真や間取り図も併せてチェックし、自分の理想とする滞在スタイルに最も近い一室を見つけてくださいね。
おちあいろう宿泊に関するよくある質問
最後におちあいろう宿泊に関するよくある質問をまとめました。
- Q.1子連れでも宿泊できますか?
- A
はい、できますよ。ただし対応客室が限られている(全16室中6室)ため、早めの確認・予約をおすすめします。
- Q.2一人でも宿泊できますか?
- A
一人でも宿泊OKです。「茜」や「露草」など、一人旅に人気の客室もありますよ。
- Q.3送迎はありますか?
- A
修善寺駅から無料送迎バスがありますよ。
ただし、3日前までの事前予約制ですので忘れないようにしてくださいね。
- Q.4サウナは予約制ですか?
- A
大浴場併設のサウナは予約不要です(別邸は専用サウナ)。
- Q.5キャンセル料はいつからかかりますか?
- A
宿泊プランによりますが、通常は宿泊日の数日前から発生します。
詳細は予約時に確認してくださいね。
まとめ:おちあいろうで最高の滞在を実現しよう!
おちあいろうでの滞在をより豊かで忘れがたいものにするための鍵は、あなたの旅の目的や感性にぴったりの「客室選び」にあります。
全17タイプ、それぞれに異なる歴史と意匠が息づく客室から、今のあなたが最も惹かれる空間を見つけてください。
どの客室を選んだとしても、そこには150年の歴史が醸し出す品格と、財布を気にせず心ゆくまで寛げるオールインクルーシブの贅沢が待っています。
天城の山々に抱かれ、二つの川が落ち合うこの場所でしか味わえない静寂。
次の休日は、日常の喧騒を離れ、伊豆の美しい自然の中で心と体を深く「ととのえる」旅へと出かけてみませんか。

